年齢を重ねるにつれて気になる「肌の老化」。そのスピードを左右するのは、実は日々の生活習慣や体内で起こる目に見えない変化です。
この記事では、肌老化の原因やメカニズムを解説します。
目次
肌老化とは?年齢とともに変化する肌のメカニズム
肌老化とは、加齢や外的刺激によって肌の再生力が衰え、見た目や質感が変化していく現象です。表皮ではターンオーバーが遅れると、古い角質が溜まってくすみやゴワつきが生じます。
真皮では、ハリを支えるコラーゲンやエラスチンを作り出す線維芽細胞の働きが低下し、肌の弾力が失われていきます。また、紫外線・乾燥・睡眠不足など日常的な習慣も肌老化を加速させる要因です。
加齢による変化は誰にでも起こりますが、毎日のケアを意識すれば肌悩みを防ぐ事が期待できます。
肌老化の3大要因は酸化・糖化・炎症
肌老化を加速させる要因として、「酸化」「糖化」「炎症」が挙げられます。3つの要素は単独で働くだけでなく、互いに影響を及ぼし合いながら肌老化を進行させていきます。
ここでは、肌老化の3大要因を詳しく解説していきます。
酸化|細胞をサビつかせる
酸化とは、体内で発生した活性酸素が細胞を傷つける反応です。以下のような要因で活性酸素が増えると、肌の細胞膜やDNAにダメージを与えてしまいます。
- 紫外線
- 乾燥
- ストレス
- 睡眠不足
鉄が錆びるように肌が「サビついた」状態になり、しみ・シワ・たるみなどの肌老化が起こるため注意が必要です。
身体には酸化から身を守る抗酸化作用が備わっていますが、年齢を重ねるにつれて働きは少しずつ低下していきます。
酸化は糖化や炎症とも関連し合い、肌老化を連鎖的に進める引き金となります。
糖化|余分な糖が肌をコゲつかせる
糖化とは、余分な糖質が体内のタンパク質と結びつき、AGEs(終末糖化産物)という物質を生み出す反応です。
AGEs(終末糖化産物)を発生させる反応は、食品が焦げる現象と似ており肌が「コゲついた」ように見えます。特に真皮のコラーゲンが糖化すると、肌のハリが失われるだけでなく、細胞の機能まで低下してしまいます。
糖化が進むと肌は黄ぐすみを起こし、硬くなってしまうため、糖質の摂り方の見直しが必要です。
炎症|肌の奥で静かに進む「見えない老化」
炎症には、風邪や怪我のような「急性炎症」と自覚症状のない「慢性炎症」の2種類があります。肌でも、紫外線や乾燥などで起こる一過性の炎症に対し、慢性炎症は肌の奥で静かに進行し、知らないうちにダメージを蓄積させます。
紫外線や乾燥などの刺激を受け続けると、炎症が治まらないまま肌の中でくすぶり続ける「慢性炎症」が起こり、細胞にじわじわとダメージを与えます。
慢性炎症は細胞や組織の機能を低下させ、様々な肌老化を早める原因になります。
肌老化と慢性炎症の関係
慢性炎症が肌老化を加速させる要因には、老化細胞が放出する「SASP因子」の存在があります。SASP因子とは、老化した細胞が周囲に分泌する炎症性物質の総称です。

第一三共ヘルスケアの研究によると、加齢した皮膚線維芽細胞は若年層の約5倍ものSASP因子を分泌することが分かっています。SASP因子が、周囲の健康な細胞にも炎症を広げるのです。
老化細胞から放出されたSASP因子が次々と炎症の連鎖を引き起こし、その影響で真皮ではコラーゲンの量が低下し、肌のハリや弾力が失われる原因になります。
真皮での慢性炎症は表皮にも影響を及ぼし、肌全体の老化現象を招く悪循環を生み出すと考えられています。