年齢を重ねるにつれて「顔の印象が変わった」「なんとなく老けて見える」と感じる背景には、肌の輝度の低下が一因であると考えられます。
肌の輝度が低下する要因には、くすみやキメの乱れ・毛穴の開きなどの肌表面の細かい凹凸だけでなく、慢性炎症が関わっていることも近年の研究で分かってきました。
本記事では、肌の輝度を下げる原因や慢性炎症のメカニズムをわかりやすく解説します。
目次
若々しい印象を決める「肌の輝度」とは?
肌の輝度とは、肌が放つ見た目の明るさを示す指標です。加齢にともない肌の輝度は低下していき、その変化は肌表面の凹凸とも関係があることが分かっています。輝度の低い肌と高い肌には、以下のような違いがあります。

| 輝度が低い肌 | 肌表面にできた凹凸によって細かな影が生じ、全体的にくすんで見える。 |
|---|---|
| 輝度が高い肌 | 凹凸のないなめらかな肌で、若々しい印象を与える。 |
輝度の低下が「老け見え」に影響する要因はさまざまです。この記事では肌の凹凸に着目し、肌の凹凸が生じるメカニズムを解説します。
輝度を低下させる「肌表面の凹凸」
年齢を重ねた大人の肌では、「キメの乱れ」「毛穴の開き」「細かなシワ」などの凹凸が生じやすくなるのが特徴です。これらが複合的に存在することで光が均一に反射できず、輝度が低下し、老け見えの原因となります。
ここでは、肌の輝度を低下させる「大人肌の凹凸の要因」を3つ解説します。
キメの乱れ
年齢を重ねると、肌の弾力を支えるコラーゲンやエラスチンが減少します。これにより肌表面のハリが失われ、キメが乱れやすくなります。このキメの乱れが、肌の輝度を低下させる要因の一つです。
肌表面のキメが乱れると、光がまっすぐに跳ね返らず散らばってしまうため、肌のツヤが失われてくすんで見えることがあります。
毛穴の開き
加齢によって肌の弾力やハリが失われると、毛穴が縦に広がり「たるみ毛穴」を引き起こします。
また、水分の保持機能が低下し、乾燥が進んだ肌も毛穴開きの原因です。
乾燥した肌は皮脂が過剰に分泌されるため、毛穴詰まりが発生しやすくなります。このように毛穴が開くと、凹んだ部分に影ができ肌全体が暗く見えて、なめらかさが失われた印象になります。
細かなシワ
細かなシワも肌の輝度が低下する要因の一つです。ホルモンの変化や紫外線によるダメージ、乾燥などさまざまな要因が影響しています。
複数の細かいシワ(小ジワ)が肌表面にできると、小さな影を無数に生み出し影のように見えることがあります。特にほうれい線や目元のシワは、影を強調するため注意が必要です。
肌の凹凸を引き起こす主な原因
加齢に伴い肌に凹凸ができる原因は、主に乾燥や女性ホルモンの変化、紫外線によるダメージなどが考えられます。それぞれが肌に与える影響は、以下のとおりです。
| 肌の凹凸を引き起こす主な原因 | 肌への影響 |
|---|---|
| 肌の乾燥 | ・表皮の水分が不足しバリア機能が低下して、カサつきや粉ふきなど角質の乱れによって凹凸感が出やすくなる |
| 女性ホルモンの変化 | ・40代を過ぎると女性ホルモンのエストロゲンが減少する ・肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンの生成量も減少し、ハリが失われてたるみが生じやすくなる |
| 紫外線によるダメージ | ・肌の真皮層に到達する紫外線は、コラーゲンやエラスチンを破壊する ・長年の蓄積により肌の弾力低下やシワ、たるみの原因となる |
肌表面の凸凹は、上記の要因に加えて新たな原因も注目されています。第一三共ヘルスケアの研究では、肌の奥で起こる「慢性炎症」も肌表面の凹凸に関与していることがわかってきました。
慢性炎症が肌のキメを乱すメカニズム
「慢性炎症」とは、感染や外傷など外部からの刺激による急性炎症ではなく、さまざまな原因により組織の中で持続する弱い炎症です。研究によると、加齢で増える老化細胞が真皮の慢性炎症に関与していると言われています。
真皮は肌のハリや弾力を支える層で、この部分で慢性炎症が進むとハリの低下を招くだけでなく、肌表面にも影響が及ぶ可能性があることがわかってきました。慢性炎症が続くと、表皮細胞の分化や増殖のバランスが乱れ、その結果として角質層の状態が不安定になる可能性が報告されています。
角質の乱れは、肌表面のキメの乱れやざらつきといった質感の低下につながります。また、光の反射が均一でなくなることで、肌の輝度が低下して見える要因にもなります。